立喰Blues 06:大久保「長寿庵」激安・ザ・関東風のそば。ガリガリのかき揚げもたまらない

大久保「長寿庵」の店舗情報

減酒逃避行:050 「長寿庵 @大久保」

訪問日:2024年12月23日(月)
Tips01:かけ280円。昭和か!
Tips02:キリリとした関東風のつゆが沁みる
Tips03:ガリガリのかき揚げは揚げ置き天ぷらの最適解
Tips04:接客があたたかい。常連が増えるワケだ
Tips05:カウンター席のみ6席。座れます
Tips06:平日7:30~16:30、日9:00~16:30
Tips07:支払いは現金で、配膳と同時に
Tips08:いちおう書いておきますと、禁煙です

 

揚げ置きの天ぷらには美学がある。スピード&パワーだ

天ぷらの揚げ置きは是か非か。
当然、天ぷらは揚げたてのほうがウマいに決まっている。しかし。
立ち食い系にもっとも求められるモノ、それは「速さ」です。ゆで麺が採用されているコトが多いのも、ソレが理由だと言えましょう(最近は冷凍麺が多い印象ですが)。超速での提供。コレは立ち食いそば屋の矜持なのです。だから、立ち食いそば屋における揚げ置きの天ぷらは正義であり、そのための工夫もなされている。

天ぷらのディスプレイ @日暮里一由そば

揚げ置き天ぷらのディスプレイ。コレは一由そばですが

天ぷらを普通に作ってしまっては、時間がたつとしんなりしてしまってウマくない。そこで、つゆを染み込ませるコトを前提として、衣多めの天ぷらとする。衣の中に気泡を閉じ込めるのがポイントなのだとか。コレが答えのひとつ。

そしてもうひとつが、時間経過に負けぬよう、低温でじっくり長めに揚げるコトで水分を飛ばした「ガリガリの天ぷら」だ。冷めてもウマいガリガリの天ぷら。コレはもう、発明といってもいいのでは。なんだかもはや別モノになっているので、コレが食べたい! となるのです。

あと、天ぷらのディスプレイって、なんか見ているとテンションがあがりませんか。

閑話休題。

ココ、大久保「長寿庵」の天ぷらは後者。おつゆに浸してもなおガリガリな、超ストロングスタイルの天ぷらです。あと、ココも立ち食い系。カウンターのみ6席ですが、椅子完備です。

立ち食いそばの定義については、「みとう庵」の話へどうぞ。

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キリリとした関東風の黒いつゆ。特注のそばと絡めりゃ幸せいっぱい

大久保駅のディープなほう。南口から徒歩約1分の場所に長寿庵はあります。大久保カレー大戦争の中心地です。

大久保駅南口周辺のグルメMAP(カレーメイン)

大久保駅南口周辺 グルメMAP(カレーメイン)

魯珈が3点台に戻りましたね。逆に、モンカリーは躍進している。
カレーを食べようと思って大久保に行き、「あ、コレ無理だな」と思った際の避難所としても機能します。実際、そんな日もありました。

小さなカレー家の臨時休業の貼り紙

小さなカレー家、臨時休業

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我々の小さな敵、臨時休業。SNSじゃ分からない。ソレもまたいいじゃないか。
長寿庵は目と鼻の先です。とはいえ、長寿庵にも行列ができています。ただ、立ち食い系なので回転は速い。迷わず並んでしまうのが吉でしょう。

大久保「長寿庵」のメニュー表

そしてコレが長寿庵のメニュー表です。
うそうそうそうそうそうそうそうそ。どどどどどどどど。んばんばんばんばんばんばんばんば。
すみませんインスパイア系ネタです。ともあれ、このご時世にかけそば280円とは恐れ入る。百人町とはいえ、いちおう新宿区ですよ。冒頭のTipsに「かけ280円。昭和か!」と書きましたが、オープンは1995年、平成7年です。三ノ輪にも「長寿庵」というそば屋がありますが、コレはここの店主の親父さんが始めた店であり、現在は親族が経営しているという。

まあそれはさておき、迷わず天玉そばを注文します。

長寿庵の天玉そば

ビジュアルからもうたまらない。天ぷら、硬そうですねえ。
つゆはキリリとしたザ・関東風。黒くてしょっぱいぜ。出汁は毎日ひいていて、4日寝かせたかえしと合わせているそう。コクも強いです。

長寿庵のかき揚げアップ

かき揚げはほんともうガリガリ。歯ごたえがたまりません。まずはそのままかぶりつきましょう。冷たいながらも香ばしい。賛否両論聞くココの天ぷらですが、間違いなくウマい。美学も感じます。そのまま食べても、つゆにひたして食べても幸せ。あとはしばらく、おつゆに浸しておきましょう。

長寿庵のそば。麺リフト

そばはスピード重視のゆで麺です。
特注という麺は田舎風の太め。コシはきっちり感じつつも、やや表面に滑りがある。香りはさほど感じませんが、しっかりとウマい。つゆとの親和性がとても高く、ぞぞぞっと一気に啜れます。

長寿庵の天玉そばに七味をIN!

あとは、立ち喰いのプロよろしく、七味をドバドバかけて一気に完食だ!

途中、近隣の学生と思しき若者が入ってきた。
学生「天玉そば。大盛りで!」
店主「まいど。年末年始は帰省しないの?」
学生「来週帰ります。来年卒業なんで、いっぱい食べときたいなって」
店主「ありがたいねえ。いっぱい食べてって!」
あたたかい。

なんか昔、この近隣の町中華で見た光景を思い出した。あれ、よく覚えてないんだけど、たぶん「日の出」だったと思うんだよなあ。一之江から大久保の「日本電子専門学校」に通っていた友人のオススメであった。

店内はごったがえしておりギュウギュウ。そこで、入口付近のピンク電話が鳴る。おかみさんが言う、「おねがーい!」。いちばん近くにいた客が受話器をとる。出前を承っておかみさんにパス。ぼくがいちばん近くにいたとして、そんなん無理やぞ! と思った記憶。

このあたりの飲食店には、まだそんなあたたかさが残っている。

(価格は2025年7月現在。すべて税込)

 

 

関東風の醤油がちなつゆはコク深い。ガリガリのかき揚げも必食

接 客:★★★★★★★★★☆
味  :★★★★★★★☆☆☆
雰囲気:★★★★★★☆☆☆☆

総評:関東風の濃いつゆは好みが分かれるところかとは思われますが、コク深くしっかりとウマい。そばとの親和性も高いので、一度おためしあれ、という気持ちです。天ぷらもぜひどうぞ。

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